刑事事件で逮捕された被疑者の検察官の勾留請求について，勾留がされない確率（「勾留却下率」といいます）は５％ぐらいといわれています。

最高裁のまとめによりますと，２０１８年には全国の地方裁判所と簡易裁判所に計１０万４７２０件の勾留請求があり９万８５４４件の勾留が認められた一方で，６１６９件が却下されたとのことです。

確かに，以前に比べると勾留が却下（認められない）確率は増しましたが，勾留請求されるとおよそ９５％が勾留されることとなります。

勾留がつくと１０日間から２０日間，身体拘束されることとなります。

勾留却下の可能性を上げるには，少しでも早い段階から勾留回避に向けて活動することがポイントとなります。

実際，当事務所の扱った刑事事件・少年事件においても逮捕の翌日に釈放になったケースがあります。

弁護士にご相談されて，早急に身柄解放活動に着手することで身柄解放の可能性を高めるとともに，現在の進捗がわかり，気持ちもぐっと楽になります。

現在の実務では，国選弁護人（国選弁護士）は，原則的として起訴されてからの選任(ただし，身柄事件の場合は勾留請求を受けた後から選任される)となります。

弁護士が就任して逮捕翌日に適正に対応すれば釈放されるケースでも，弁護士が早期に就任して活動をしっかりしなかったがために「勾留」がついて１０日間（最大で２０日間）身柄拘束されたというケースもあります。

逮捕後すぐに，弁護士を付ける一番早い方法として刑事事件を扱っている弁護士事務所に連絡をして私選弁護の依頼をすることが挙げられます。

勾留却下を目指すためには，逮捕後すぐに勾留回避に向けて早期に活動することが重要となります。

勾留はどのような場合にされるのでしょうか？

簡単に言いますと，逮捕された方が，逃げたり，証拠を隠したりするおそれがある場合等に勾留されます。ここで，証拠を隠すとは，共犯者どうしが口裏をあわせをするということも含みます。また，重要な点として被害者に圧力をかけるようなことも考えられます。

ご本人が逃げません，証拠を隠しませんといってもなかなか認められにくく，逮捕された後，勾留されるケースが多いです。

そのため，弁護士が説得的に証拠を隠さないこと（罪証隠滅のおそれがないこと），逃げるおそれがないこと（逃亡のおそれがないこと），そして，勾留がつくことによる不利益（学校や職場での不利益など）を丁寧に，検察官や裁判官に説明することが身柄解放にとってポイントとなります。

ご家族が逮捕や少年鑑別所にはいったなど，刑事事件，少年事件でお悩みの方は弁護士にご相談を。

警察は被疑者を逮捕してから４８時間以内に，被疑者を釈放するか，検察官に事件を送致するか決めます。

警察が送致し，検察官が送致を受けると２４時間以内に，裁判官に勾留を請求するかを決めます。そのため，勾留されるまでは，最大で７２時間しか時間がありません。

逮捕直後に弁護士にご依頼されて，逮捕された方が逃げたり，証拠を隠したりしないことを証拠とともに説得的に検察官や裁判官に伝えることがポイントです。

これにより早期の釈放につながりやすくなります。

検察官に勾留請求しないように働きかけをしたり，裁判官に対し勾留しないように働きかけを行います。

勾留の理由や必要性がないことを主張して勾留が却下されるよう活動します。

また，勾留されると最大２０日間身柄拘束されます。この段階では，裁判官の勾留決定に対して「準抗告」（再度勾留しないようにお願いする働きかけ）という不服申立手続きを行うことができます。

国選弁護人の場合，なかなか接見に来てもらえないけどどうしたらよいの？

家族に対して報告がないけど，どうなっているの？

というご相談をいただくことがよくございます。

私選弁護人をご依頼いただくことによって，適切な時期にこまめに接見に行かせていただくことが可能となります。

これにより，逮捕されているご家族の状況などを知ることができ，不安が軽減できます。

接見交通については，ご家族等の接見交通権（「一般面会」といいます）と弁護士による接見交通権（「弁護士接見」といいます）とに分けられます。

法律では，弁護士の接見交通権の方が手厚く保障されています。

例えば，ご家族等による面会の場合は逮捕後勾留されるまで（最大７２時間）被疑者との面会が認められていません。しかし，弁護士であればいつでも接見可能です。また，接見時間の制限もありません。夜間に接見に行き，必要なアドバイスや逮捕されている方の状況を適切に聞き取ることができます。

仮に勾留されたとしても，検察官が起訴した後は，保釈により身柄解放可能となります。

弁護士を通じて保釈請求書を提出することが重要です。

被疑者段階から引き続き弁護活動を行っていますので，起訴後の早期の保釈請求が可能です。

逮捕や勾留されたとしても不起訴の可能性はあります。

被害者がいる犯罪では，弁護士を通じて示談することが重要です。

示談についてご不明な点は弁護士にご相談くださいませ。

藤井寺法律事務所では，少年事件・少年犯罪の実績もございます。

・早期の釈放でスムーズに復学できたケース

・在宅事件などで事件が学校に判明せず終了したケース

・少年院回避のケース

・不処分や審判不開示のケース

・被害者対応をさせていただいたケース

など，ご依頼いただいた方から，喜びの声を多く頂戴しております。